「前例を確認し」広告の意思決定を迅速化させる

広告実務の12ステップ
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広告すると決まる前に、なんとなく会議や打ち合わせで、「広告しようかな」というムードになる。
これは、ある課題に対し、各自が持っている経験と知識から、広告という手段が1つの選択肢として浮かんできた状態。

ここで、実務者に求められるのは、選択肢をより具体的にすること。そうして、組織の意思決定を迅速かつ具体的にして目標を定めるのが仕事だ

下記の項目を漏れなく口頭、或いは課題別のデータとして資料化できていると完璧だ。

1.前提

①同様の課題や条件
②過去事例を中心とした選択可能な手段

2.インプット

①実施までにかかる時間
②費用の概算(実績ベース、変動要素)
③関係者への労力、実行難易度

3.アウトプット

①効果 (目標と効果の関係性、評価)
②実績 (活用履歴、取引先など)
③課題 (過去実績から次回実行上の課題)

基本的に「過去実績に倣い」ある程度組織内で認識されている効果と実績を頼りに、イメージを膨らませていく。
課題に対し、過去取られた手段を複数用意できればなお良い。単純に媒体で切るのも良いが、費用規模や条件によりグループ化した3~5パターンを提示できるとなお良い。
社内及び社外への手配、行政への手続きも、過去実績があれば辿ることが基本的に可能なはず。

いずれも実績ベースの概算で十分。
精緻化・確実性の必要はない。

課題に対し過去事例がない場合はやっかいだ。
議論を一段引き上げて、「広告」という手段と他に採り得る手段を並列で検討しなければいけない。

その際、組織間の能力差になるのは、広告に対する知識量と経験量になる。
知識と経験を動員し、ある程度予想を含んで想定してゼロベースの広告企画が組めるなら、意思決定は早くなる。
対して、知識と経験量が少ないと、どうしても外部の広告会社等に頼らざるを得ない。そうすると、2手遅れていく。やるかどうかも決まっていない話を真剣に対応してくれる奇特な会社を持っていなければ難しい。話を聞いてくれても、目標さえ曖昧な状況の手探りの企画となり、何度も調整がこの時点で発生する。そうしてやることが本決まりになり、さらに細かい調整も入る。