日本は昔戦争をしていた。
戦争にまつわる、いろいろな話はここでは取り扱いませんが、戦争をしていた、ということで話をすすめていきましょう。
その時代、産業促進のために行われていた広告は、国の指示により、表現に規制を受けていくことになるといいます。
同時に、国策としての戦争について、
それを推進するキャンペーンが打ち出されます。
こういった時代の流れにいて
広告制作者たちは、どのように生きていたのか。
一方で、実務者として
オーダーをかけていく立場に
思いを巡らせることもできます。
かつて、マスメディアが登場し始めた頃
その効果を「弾丸」のように人のハートを狙い打ち、
「皮下注射」のように浸透作用させるもの
として捉えられていました。
広告が手法として確立し、
百花繚乱のように出現することで、
人はメディアや広告に対して抗体のような振る舞い方を身につけるようになります。
また、人の反応もそんなに単純じゃない
という考え方も現れ、効果は「限定的」と考えられるようになりました。
しかし、戦争という過去を振り返ったとき、
改めてその強力な効果を感じてしまいます。
その時、実務者としては
やっぱり「時代と共に生きる」のか
それとも「流れに抗おうとする」のか。
あるいは「モノとして、信念なく使われる」のか。
どっちでしょうね。