「広告効果」のやり方②目標設定が重要、広告目標の種類を紹介

広告効果
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広告効果ってどうしたらいいの? 測定は? そもそもあるの?
という疑問の声が多いですが、
“目標設定”こそが、広告効果に関する第一のそして唯一の仕事です。
もうね、これができれば、あとはどうとでもなります。

1.広告効果で実務者がすること

(1) 目的設定

そもそも、なぜ広告することになったのか。
事業の促進なのか、活動の促進なのか、それともやっかいな経営課題の解決か…という上流にある目的をはっきり認識します。

それに付随して、どの程度解決したいのか、広告にかける重み、期待はどの程度かを認識し、自らで目的の設定を行います。
前例確認

(2) 目標設定

期待や重みを含んだ目的に対し、広告という守備範囲で何が達成されれば良いか。
或いは、どういう「仕掛け」を組み立てれば良いかを検討し、立案します。

本来的には、その仕掛けとの連動で「広告目標」が設定され、その効果を発揮する媒体×内容が考案されていく…のですが、全くの手がかりなしで、さあ考えようといっても無茶な話。

色々なアプローチありますが、
今回は「どんな広告目標」があるのか。
この問題について2つ紹介したいと思います。

2.広告目標の種類

広告効果の測定を可能にし、マーケティングや、経営課題解決といった目的に直結し、仕掛けを作動させそのベンチマークにふさわしい「目標」はいったい何か?

いろんな組み方がありますが、結果としてどのような目標があるのか(あったのか)を2つの紹介したいと思います。

(1) 岡田米蔵(1995年)「広告の実務虎の巻 広告マネジメント」

広告六法でお世話になった岡田米蔵氏がまとめた実務向けテキストから、八巻俊雄氏作成によるという但し書きつきで紹介されたリストの一部を紹介します。

・岡田米蔵氏…巻末の紹介を読むと、日立製作所の各宣伝部を経たとのこと。広告主の実務者です。
・八巻俊雄氏…日本の広告界で知らない人はモグリ。黎明期の広告学会を築き、日本にDAGMARの導入に尽力された方です。詳しくはWiki等で。

文献(P.50)によることをざっくり概説すると

広告目標」に対応する「心理過程」を関連付け、実際に広告に求めていく効果に対応する「効果測定」すべき指標とその「効果測定方法」を対応させた図式が示されています。

広告目標は4種(伝達・訴求・態度形成・購買行動喚起)、心理過程は大きく6種(接触・認識・興味・連想・態度・購買行動)、詳細で8種、効果測定は34種挙げています。

一部を文献(p.50)から抜粋すると

目標:伝達
とするなら
心的過程:接触-知覚

に作用する広告で
効果測定:

①注目率、②視聴率、③聴視率
④認知閾、⑤弁別閾
⑥目立ちやすさ
を広告物の効果として測定する

という具合です。
(※枠内の太字が引用、その他が追記)

重層的な概念が理論に裏打ちされた形でキチっと整理されています。
勉強になりますので、実物は図書館等で、その目で見て欲しいと思います。

(2) 日経広告研究所(1976年から各年) 「広告効果の把握に利用するデータ」『広告動態調査』

目標≒効果として計測する指標として考えると、日経広告研究所が1976年から継続して調査しているデータも参考になります。

広告主が何を「広告効果の把握に利用するデータか」についてアンケートした結果です。

時代の移り変わりと共に、様々な指標が加わってきます。TVで視聴率調査の可能と共に「視聴率」が加わったり、ネットの登場と共に「サイトへのアクセス数」等。さらには考え方の発展により「企業イメージ」や「ブランド」という概念が加わったりしています。

1976年からの指標を並列で列記すると

知名、認知、注目、理解、購買意欲、商品・ブランドの利用率、企業イメージ、好意度、ロイヤルティー、広告の好感度、売上推移、利益、POSデータ、来客・入場者数、景品応募・資料請求・問い合わせの件数、販売員・営業現場の反応、マーケットシェア、ブランドシェア、視聴率、アクセス数、書き込み数等
(同著各年より抜粋 @871調べ)

という感じ。

ただ、王道過ぎるし抽象的な語が多いので、実際に組織を率いたり、“仕掛け”に当てはまる語はないかもしれない。
こういった抽象語を「生きた言葉」にする必要があります。“組織の語彙”を使って工夫を施すのですが、またの機会にしたいと思います。

 

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