広告するときの裏技

関係者の反応を確認する。うまくいかなかったら次の意思決定をするために

広告するときの裏技

広告を行ったあとに、広告効果を示す仕事があります。
その一環で、「関係者の反応を確認する」という仕事があります。

この仕事の目的は、関係者の満足程度を推し測り作戦の成否を判断し、次の仕事の方向性を決めます

具体的には

1.広告実施の目的がどの程度達成されたのか。
2.広告の内容にどの程度満足/不満の声があるか。
3.評価を見定め次への迅速な判断をする。

といったことについて共有を始め、広告実施の結果を、組織的な認識へと引き上げていく合意過程をスタートさせていきます。

結果に対する合意形成も、実施に対する合意形成と同様に、いくつかの公式/非公式の段階を得ていきます。もちろん、組織の規模や複雑さによって回数は変わります。

関係者の反応を確認する 想定される関係者はだれか?

広告するときに条件の確認をしましたが、広告をする目的に対応します。
部門内なのか、部門外のセクションか、経営陣か。
直接の関係者がまず挙げられます。

次に同じ企業や組織内の人たち。
採用や営業といった外部の人と頻繁に会う人たちや、組織内の事情に通じた秘書や受付といった人、コールセンターの部門といった人たちが挙げられます。

組織外に目を向けると、同業他社、業界団体、広告以外の取引がある企業が挙げられ、そういった人たちと交流のある人たちが関係者として挙げられます。

 

目的の達成程度

広告を行う前に、課題形成し目的を定めています。
営業の促進で売上増進を目的にしたり、経営課題の解決を目的にしたりと様々でしょうが、彼らが認識する範囲で、目的が果たされたかどうかを確認します。

これらの確認はいずれも主観的です。
解決されていなかったり、状況が芳しくないときには、そのような回答となります。
しかし、明らかに解決された場合には、誰の目にも解決されています。

広告が役に立ったのかどうかは問題ではなく、広告実施後の状況を確認します。

 

広告の満足/不満足程度

現在の状況と共に、行った広告に対して満足がどの程度でどの部分に満足しているのか、逆に何が不満なのかを確認します。

満足を言い換えると「良かった点」であり、
不満を言い換えると「今後の課題」に相当します。

それはメディアでの露出なのか、広告内容のコピーなのか音楽なのか、出演者なのか。
あるいは、チームワークや店頭でのプロモーション、グッズなのか。行った広告によってさまざまです。

また、想定外の影響があったか、ポジティブにしろネガティブにしろ、様々な角度からの広告による作用について、周囲の認識を確認します。

 

評価=状況と満足の掛け合わせ そして、迅速な判断

関係者の反応を総合的に検討し、組織内での評価を冷静に分析し、判断します。

●状況が好転し満足の声が多ければ、ひとまず成功と捉えます。
今回の結果を成功した事例として効果を報告していきます。

●状況は変わらず不満の声が多ければ、失敗と考え次の判断に移ります。
速やかに状況を共有し、次の矢を放つ準備をするか、終了するか、意思決定を始めます。

●状況が好転し不満が多いなら、失敗とみましょう。次の広告の仕事に向け、問題の整理と課題を引き継げる仕事に入ります。

●状況は変わらず満足が多いなら、慎重な対応が必要。ひとまず広告に満足しているとして、状況が好転しないなら一段高い目線での問題発見が求められます。

ワンショットの広告で成功することなど稀なこと。大抵は、なかなか反応がなかったり、関係者からはいくつかの不満が挙がることが少なくありません。
目的と戦略に従うなら、一度のアタックでだめなら二の矢を放つかどうか、迅速な意思決定を進めていくことが求められます。

失敗した、関係者からの批判を浴びたからといって、組織防衛的にならず、実務者としてはどうやってリカバーするかに全力を賭すことで、本来の目的に貢献できるといえます。

広告するときの裏技で
実務者が、広告した後で「関係者に反応を確認する」という仕事を解説しました。

これは単なる根回しではありません。
アピールをしたり、不満をもみ消したりではありません。

広告するという意思決定に携わるのですから、行った広告が良かったのか悪かったのかを素早く判断し、”上手くいかなかったならどうするか”、を合意形成していくために必要な仕事です。

この判断をいかに迅速かつ的確に行えるかが、強い広告部門であるかどうかではないかと考えます。いつも満塁ホームランを打てる、そんな人や組織であればいいですが、世の中そんなに甘くなく、ライバル企業も一所懸命です。上手くいかなかったからといって、防衛的にならず、目的に向かって前向きに対応していくための仕事です。

 

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