今年はどんな年でしたか?
良い一年でしたか? イマイチでしたか?
私は、「承」というテーマで一年を祈念して過ごしました。
来年は、「転」ですけどね(笑)
さて、少し雑記を交えながら、今年最後のブログを投稿します。
私自身、広告主として広告の仕事に長く携わり、
自社に留まらず業界、団体、と協働していこうとしています。
実務はもう若手に任せ、半隠居みたいな状態に自ら引きました。
若い子たちが、楽しそうにやってるのを見て、いいなぁと羨ましくおもったりします。
さて、四半世紀に及んで、私が格闘してたことを一言でいうと
「良い広告、悪い広告」という問題。
私の前に先駆者がいない状態から始まったので、基準も事例もありません。
それは、効果の問題であったり、お金や法律の問題だったり。
どうするのが最善か、すったもんだしてきた四半世紀でした。
百数十億円という金を使って、いろいろやりました。
それは、一つの基準として業界と社会に大きな印象を残したと思っています。
その時には良かったのですが、悪かったことが今噴出しています。
つけ払いをキッチリ払わなければいけない。
その責任は、後進に投げることなく、私がケリをつけたいと思っています。
では、良い広告・悪い広告、この判定はどうしたらいいのか?
私自身の仕事として、来年一年取り組んでいきます。
同時に、ブログのサブテーマとして、「広告効果」の問題と並列で「コンセプト」の話をしたいと思っています。
端緒として、ではありませんが
今年一年を振り返り、「売れた商品」の広告を見てみたいと思います。
日経トレンディ 2018年ヒット商品ランキング
売れ行き、新規性、影響力
という3つの指標で日経トレンディさんが選んだTOP3を抜粋します。
2位 ドライブレコーダー
3位 ペットボトルコーヒー
では、この3つの広告を見てみましょう。
1位 安室奈美恵
平成の歌姫の引退。大きな話題となりました。
Googleさんで「安室奈美恵+引退」で検索してみると、いろいろな広告があったことに気づかされます。
1つは、応援広告、感謝を示す広告があります。
この広告の狙いは何でしょうね。
地元・沖縄の揺れる問題と関連して考えさせられます。
2つめに、メディアからの広告もみられます。
音楽という特性上、テレビ局を始めとするメディア企業の広告があります。
番組放映や、アルバムの販売など。
3つめに、掲載された広告自体に価値が出ています。
アルフォンス・ミュシャのような広告、
かつて広告の平地を切り開いた「百貨店の美人画」のような広告、
そのような位置づけになり得るでしょうか。
2位 ドライブレコーダー
煽り運転(危険運転致死)に大いに揺れ、ニュースでも報道されました。
東名高速での一件に関する判決は、今後のことを考えると意義あるものだと思います。
さて、「ドライブレコーダー」ですが、タクシーや長距離輸送といった車を使った仕事での必要性はありながらも、個人ユースでの必要性が昨年から高まった結果だと思います。
BCNの2018年上半期調査によると、
ドライブレコーダー市場のシェアトップ3はコムテック、ユピテル、JVCケンウッドとのこと。
・コムテック CM
・ユピテル ドライブレコーダー特設サイト
・JVCケンウッド ドライブレコーダー特設サイト
キレイな競合関係を描いていますね。王者コムテックは王者らしい王道の展開。JVCケンウッドは、元からの総合力を生かした展開。そして、シェア2位のユピテルが取った手法がシェア奪還の一手になるか見どころと思います。
3位 ペットボトルコーヒー
普段行くコンビニに、登場したペットボトルコーヒー。あっという間に、市場を席捲し、他のメーカーも追随してきました。コンビニにふらっと行くと、以下のラインナップが並んでました。
・サントリー Boss クラフト・ボス
・日本コカ・コーラ― ジョージア・ジャパンクラフトマン
・伊藤園 タリーズコーヒースムーズ
広告の面白味でいうと、サントリーが第二弾の「ブラウン」をリリースしたときにLINEとコラボしたものの、市場反応はどうだったかということ。
そういう意味でいうと、盛夏のお茶・水・スポーツドリンク・炭酸飲料という競合ひしめくコンビニ等の「棚」をどう占拠するかが、各社展開の鍵だったのでしょう。
さて、2018年も締めくくり。
振り返って売れた商品の広告に想いを巡らせてみました。
何が良かったのか、何が悪かったのか。
広告を見る目を養っていきたいと思います。
それでは、また来年。良いお年を。