広告するときの裏技

広告「教育」で責任者がすべきことと広告研修4選

広告管理者の裏技を紹介。

管理者の仕事は、実務者とは異なります。

仕事内容は基本的にマネジメントになります。
広告部門ならでは、というものがいくつかありますが
中でも、特徴的なのは「広告教育」です。

実務者として最低限備えていなければいけない、広告の知識があります。
責任者が熟練の実務経験者なら、知識として持っていますので、自分自身で教育メニューを準備し、定期的な勉強会や業務中のOJTを行うこともできます。
しかし、ジョブローテーション等で未経験ながら責任者になることも少なくありません。また、いざ教育となると教育体系がなく、苦戦するケースもあります。
そのような場合に、外部の教育プログラムを有効に使います。

広告部門の責任者向け、部下教育ですべきことと
外部の広告研修や広告セミナーを4選まとめていきます。

 

広告部門責任者が「教育」ですべきこと・ヒントまとめ

1.学び続ける「仕組み」作り ナレッジを蓄積し、知識のアップデート、教授する

組織能力を高める一番の肝となる「仕組み」を部門内に構築し、維持・伝承することが責任者の大きな仕事になります。これによって、部員が人的に成長することによって、組織の持続的成長を期待することができます。
ここでは2つの「学ぶ仕組み」を紹介します。

スタンダートな教育システム

単純に、教材を作り、新入りには勉強期間、そして定期的なテスト。
OJTでは、教材を引用して指導。
という教育システムがスタンダードです。

しかし、この教育システムの欠点は、「教材やテスト」をアップデートする仕事が待っています。けっこう面倒ですし、なかなか部下に任せられないところでもあります。
また、情報の正確さなども求められ、自分ひとりや教育部門が苦心して作っても、仕事の実際にそぐわなかったり、自分自身の知識レベルが教育水準の限界になりますので、歴任する責任者によってレベルのばらつきが生じていきます。何より「勉強」に、嫌悪感を持っていたりしますから……。

利点としては、強制力が一定量働きます。
スタンダードたるゆえんは、仕組み自体を責任者自身よく分かっているので、作り易いというところがあります。そのため、勉強が嫌でも、これまで叩き込まれた仕組みへの順応があるので、イヤでも向かいます。

自立したアカデミー方式

お勧めするのが、アカデミー方式です。

四半期や半期に一度、部員が自分の仕事を通じて学んだこと、知ったことを標準化した書式で提出と、発表を行います。
他の部員はその発表を聞き、質問や疑問、あるいはクリティカルな投げかけを自由に行います。そうして、発表内容について一定の客観性を保ちます。ちょうど、大学のゼミのようなもので、ピアレビューといいます。
発表した内容は、予め実務に準じたカテゴリーで体系化しておき、ファイリングしておきます。次回発表時には、これらの先行発表を踏まえて行うことがルールです。
なお、発表内容と質疑の程度について、予め指標化して賞与評価に反映させます。

アカデミー方式の利点は

利点① 責任者自身に専門知識がなくとも、マネジメントとロジカル・クリティカルシンキングによって対応が可能です。当然あればなお良いですが、勉強するのは担当者です。自分の知識をひけらかすのではなく、より高見から、彼らが自ら学べるよう、導いてあげて下さい。

利点② 担当者自身の実務に直結するので、わざわざ遠く関係ないことを勉強しなくてよいです。

利点③ 分からないことがあれば、自らきちんと調べて学ぶ、という習慣を風土化できます。また、ピアレビューにより、分からない事は担当者同士で共有しあう、という風土ができます。

利点④ 責任者がコンテンツを作る必要がありません。楽です。あくまで、場を作り、機会を作り、それを褒め評価する、ということに徹します。発表においては、自分もいち質疑者としてフラットに質問すればいいのです。自分が分からなければ、素直に驚き、賞賛すればいいだけ。

利点⑤ 思いもよらないシナジーを発揮する可能性を秘めます。担当者自身が、自立し自ら学ぼうとする熱量が最高潮に達すると、責任者の想像をはるかに上回るパフォーマンスの発揮が見られます。これはドラマチックで、感動します。

利点⑥ 経年で膨大なナレッジが蓄積されます。終わりはなく、常にアップデートされます。このナレッジは、組織の財産そのものとなり、大きな強みになります。

 

一方でデメリットもあります。
最たるデメリットは、成長スピードが比較的ゆるやかです。
詰め込み式ではなく、彼ら自身の力量に合わせるので、広告のベテランからすると歯がゆさは否めません。
2つめのデメリットは、仕掛けが難しい。いきなりやっても、ついてこれない人も多いと思います。テストほどの強制力がないので、できなくて、嫌がるかもしれません。

 

2.標準的な「広告教育サービス」

外部の組織・団体が行う、広告教育サービスがあります。
パッケージ化された広告教育メニューがあり、難しいことを考えずとも知識を得ることができます。

①誰が行くか

ポイントは「誰が行くか」です。
担当者に行かせることで、自分を含めた内部リソースを割かずに知識を得られます。しかし、あまり実になりにくいです。なぜなら「行かせる」という強制が働くため、学ぶ本人自身に学ぶ意義が十分に形成されません。結果、ただ行ってきて、得た知識をどう活かすかということにはなかなか繋がりにくいです。

お勧めは、責任者が行くパターンです。
これには3つの目的があり、①自ら知識を獲得し部下指導に用いる。②広告知識の体系や相互関係を知る。③教え方のポイントを学びに行く、というものが挙げられます。特に体系化や教え方は独学で得にくく、訓練によって得られるものですので、そのコツを専門の人間を見て学ぶ、ということになります。

 

②外部の「広告教育サービス」

私自身、先達がいなかったのでいろんなところに顔を出しました。広告研修とか、セミナーとか。
結果、
歴史の長いところ=経年続けられる実績・安定性の手堅さ
直接広告販売を行わないところ=純粋に「よい教育を行う」という目的に向かう
という観点で、参考までに下記をピックアップしました。

コメントは主観的な感想です。

■中央職業能力開発協会
http://www.javada.or.jp/jigyou/gino/business/eigyo.html
1級営業・マーケティング分野試験範囲の中に、下記パートがあります。教本や過去問を手元に置いておくと、とっても便利です。

1. プロモーション・ミックス政策の構築と管理
2. 広告
3. 販売促進(セールス・プロモーション)
4. 人的販売
5. パブリシティ

 

■JMA日本能率協会
https://school.jma.or.jp/products/detail.php?product_id=100270
「広告・販促・SNS・PR実践セミナー 2日間」というのがあります。
手堅い内容。キッチリ基本をおさえてくれます。

 

■JAA日本アドバタイザーズ協会
http://www.jaa.or.jp/archives/seminar/
「広告宣伝の実務経験1年未満の方を対象にした「超」基礎講座」
あまり一般的ではないみたいですが、現役宣伝部門の方が登壇し、かつ広告主のかゆいところに手が届く内容です。頻度は少ないですが、必聴。教材類も広告主の立場で充実しています。

 

■宣伝会議
https://www.sendenkaigi.com/class/detail/marketing_advertising.php
「宣伝・広告基礎講座」が定期的に開催されています。バリエーションの豊富さ、登壇者も実務者。比較的、先進的な話題もあり、入口はライトで超初心者には良いかも。

 

■各大学 広告論
最寄の大学でシラバスを検索、問い合わせて聴講(聴講生)を申し込みます。
他に比べ、利便性やサービス感は当然薄いです。申し込み方も分かりにくいです。
しかし、コスパは最強で他の大学生同様に90分の授業×12回程度実施されるボリューム。先生は、学問畑の方もいれば、実務者から講師となる場合も。教養部分が多く、広く浅くになってしまいます。ただ、登壇される方の知識量・体系化は他の追随を許しません。どんどん、質問しましょう。

 

■補足
最新のデータ類は、取引のある企業さんから教えて頂きましょう。外部のセミナーや研修では、なかなか「生データ」は出てきませんので。。。
場合によっては、シンクタンクから買ってもいいです。

 

広告管理者の裏技で、「教育」についてすべきこととヒントをまとめました。

1.学ぶ「仕組み」を作る
①スタンダードな教育システム
②アカデミー方式

2.外部の「広告教育サービス」
①誰が行くか
②外部広告教育サービスおすすめ4選

 

え?何をおしえたらいいか?
このブログに書いてあるカテゴリー全部です(汗)

 

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