広告実務者の裏技を紹介するブログ。
広告とお金に関する話題を掘り下げていきます。
”広告なんて要するに広告会社に注文を入れて、請求書通り払えばいいんでしょ”
なんて実務者がいるから驚く。
経営者ならまだいいけど、執行役員ならこの認識は危険といえます。大事なCFと購買プロセスを掴んでおかないと、担当部門への信頼云々以前に組織としてのリスクしかない。
いや、ウチはそんなに広告してないから。
というなら、取引頻度が少ないならなおのこと、兎角不明瞭になりがちな広告にまつわる金の流れはしっかり構築しておきたい。
まずは、全体像を岡田米蔵氏のテキストを元に説明します。
その上で、取引にまつわる追加項目などを補記していきます。
「広告とお金に関する」事とは
・キャッシュの流出入に対する処理と判断
・外部企業との取引関連全般
・これらに関する管理監督
基本的には実態把握が第一目的ですが、本質的には、不正をはじめとするリスクヘッジと、取引パフォーマンスの向上があります。
組織ならば、経理部や財務部、あるいは購買部や調達部といった部門が主管となるでしょうが、単独あるいは協働して目的に対応していきます。
従って、広告予算という課題はここからは除外していきます。
「虎の巻」から お金に関する課題リスト
岡田米蔵(1995年)「広告の実務虎の巻 広告マネジメント」の目次から、お金に関係する課題を以下に抜粋していきます。
第六章 広告宣伝費管理
1.広告宣伝費管理の意義
2.広告宣伝費の概念
(1)広告宣伝費の特性
(2)広告宣伝費の概念
(3)広告宣伝費算入実態
(4)広告宣伝費と交際費
(5)広告宣伝費の資産
(6)共同広告の負担比率
4.広告監査
(1)監査の意義
(2)広告の品質監査
(3)環境監視システム第八章 広告組織・取引管理
1.広告組織管理
(1)相互依存
(2)広告主の組織
(3)広告会社・媒体社の組織
(4)責任広告会社制度
2.広告取引契約
(1)広告取引の特徴
(2)広告取引の基本契約
(3)広告取引の個別契約
(4)契約不履行と損害賠償
3.広告取引管理
(1)取引先と価格決定
(2)競合制度
(3)取引先の経営管理
(4)広告取引と下請法
挙げると結構ありますね。
このブログから、広告とお金に関する課題への補記
・経費計上と、減価償却に相当する広告費の判断
・運用型(費用預け入れ型)広告の注意点
・分担型(岡田氏のいう共同広告)のパターン
Ⅱ.取引
・直接取引のメリットと注意点
・「手数料」の問題とパターン
・見積書の見方と構造
・取引契約書のひな型
Ⅲ.商習慣
・収録中に食べるお菓子は経費に含まれますか
・”あごあしまくら”付きで、ロケ立会に行っていいですか
・ラポール(親近感)形成は必要ですか
・まわし取引
細かい点がありますが、岡田氏の挙げている課題が必須科目で、補記したのは少々細かいことも含めた実際にあることです。
結構ありますよね。
広告するときの裏技で
お金に関する仕事上の課題を岡田米蔵氏著の「広告の実務虎の巻 広告マネジメント」からリストアップ+補記しました。
(岡田米蔵先生ありがとうございます)
広告でお金に関する仕事は、
・キャッシュの流出入に対する処理と判断
・外部企業との取引関連全般
・これらに関する管理監督
があり、
ざっくりいうと経費処理&管理と取引判断&管理の2つです。
基本的には実態把握が第一目的ですが、本質的には、不正をはじめとするリスクヘッジと、取引パフォーマンスの向上があります。
バブル時代ならさておき、お金に対して脇が甘いと、組織で広告の仕事は任せてくれません。
なんでこんなに厳しく書くかというと、広告のお金なんて、実体が見えないのでいくらでもごまかせるから。組織での信頼を得たいなら、他の取引以上に、クリアーを心掛けたいです。